誰もが憧れる「印税生活」、そして「ロイヤリティ生活」

「印税生活」という言葉がある。一つの作品(文学作品に限らず)を生み出し、それが世間から圧倒的に支持された場合、ヒット作品ということになる。普通には「ベストセラー作品」ともいう。そうなると、あとは売行きに応じて、なかなかの「印税額」が著者に支払われるようになる。だから、部数が延びている間は、それだけで飯が食えるという、そんな生活のイメージで、「印税生活」という言葉が使われる。

もちろん、売れない本の著者でも、幾つかの作品を出していれば、それなりに纏まった印税が入ることもある。だが、今後の生活の保証はできない。やはり、「印税生活」というからには、ヒットしていないとならない。黙っていても、銀行に印税が次から次へと振り込まれてくるようになると、それはもう立派な「印税生活」ということになる。

スポンサーリンク

それはサラリーマンにとっては、まさに憧れの生活として映る。大学の教授にしても本当は、それこそが密かな楽しみなのかもしれない。家庭の主婦にとっても、「印税生活」は心地好く響く言葉だろう。そして、作家の卵も、いまは切磋琢磨しながらも、そんな生活を夢みているに違いない。

「印税」とは違うが、やはり著者や作者に払われるものに「著作権(使用)料」というものがある。これは、作品が使用されるごとに、その作品の著者(作者)に払われるべきもので、作者はその権利を主張することもできる作家に限らず、イラストレーター、デザイナー、フォトグラファーや、また最近では、ゲーム・クリエーターなど、みな横文字の似合う職業になっているが、こうした自由業の人たちは、人から喜ばれる作品(文化)を新しく生み出す、創り出すゆえに、それが「文化の創造の対価」として、当然、高い著作権使用料を請求できるのだ。

そこで、先ほどのサラリーマンや主婦などは、「別の世界の人の話よねぇ」とぼやくことになる。ところが、だ。チャンスは平等にやってくる。たとえサラリーマンであっても、家庭の主婦であっても、この「著作権」は何らかの方法で得ることができる。それは「エッセー」でも「短編小説」でもよい。もちろん、「絵」でも「写真」でもよい。とにかく、何らかの作品である。著作権自体は、作品が出来上がると同時に発生する。

「そうかと言っても、自分の作品が買われるような芸術的な価値はないだろうし、これからも文化を創造するような自信はない」という声が聞こえてきそうだ。もちろん、作品の著作権は発生していても、それだけでは著作権料は入ってこない。しかしながら、ほんとうは作品の出来ばえは二の次である。

結局は、大衆がいちばん見たがっているものが、「作品の命」ということだろう。芸術的だとか、文化的な価値というのも、大衆がそのように認めたり、感じたりすることで生じる面がある。過去には無名だった画家や写真家の作品が、いまごろになって有名になったり、価値が出てくるということも、よくあるだろう。だから、その時代の共通の認識、価値観が、作品の芸術性自体をつくるともいえる。

まぁ、それはともかく、ここでは「芸術論」を展開しているわけではない。素人の作品でも、その価値が見出されれば、著作権使用料として、稼げる可能性もあるということだ。使い捨てカメラで写したものだとしても、それでたまたま「事故の決定的な瞬間を写すことができた」とか「誰が見ても戦慄を感じるような、心霊写真となってしまった」、はたまた「UFOをバッチリ撮ることができた」というだけで、その写真は新聞社や雑誌社から高額で買われることになる。それも著作権者として、写真を撮った人の名も同時に掲載されることがある。

撮影技術はこの際、問題ではない。報道写真のなかにはピンボケのものも随分あるが、それでも、それを越える決定的写真が無いかぎり、その写真の価値は保たれるのだ。この場合、写したのが、素人とかプロとかにかかわらず、たった一枚の決定的な(ピンボケ)写真は、後世に残るほどの価値が生じるのだ。

また、素人の手作り(芸術)作品で、見栄えが多少問題であっても、もしその作品のなかに、キラリと光るもの、あるいは何か大衆の心理をつかむものがあるとしたら、今後それは新しい芸術的価値として、世に迎えられるかもしれない。

そして、素人の作る作品は、なにも芸術的なものだけに限らない。「個人発明家」の手による小物発明なども、一つの作品である。それこそ、素人発想でも大衆から受けるような「ヒット商品」(発明)を作り出せば、こんどはそれを採用した会社から、アイデアの使用料とか、特許の使用料が払われるということだ。それが「ロイヤリティ(実施料)」である。

発明による商品が、グングンと売行きを延ばせていけば、それこそ「印税生活」ならぬ、輝かしい「ロイヤリティ生活」も夢ではない。実際に、そうした生活を体験した普通の主婦の話も、これまでに紹介してきた。彼女らは、実際に輝いていた。

関連記事(一部広告含む):