売り込みのタイミング、引き際のタイミング〔その3〕

■出願時から売り込んでいても、スポンサー(会社)が見つからないケース

特許の出願時には印紙代など、最低でも2万円ちょっとは掛かりますが、売り込みに成功すれば、その後に掛かる特許手続きの費用は会社が持ってくれるケースもあります(もちろん、そうでないケースもありますが)。

発明の内容を審査してもらう場合には、特許庁に「審査請求料」を払うことになっていますが、これも(特許の確定の前に)発明を採用した会社が負担してくれることがあります。その場合、個人の負担は少なくなります。

「審査請求」は、出願の日から3年以内と決められています。これを過ぎても請求がない場合は、その特許は却下されたものと見做されてしまいます。

ということは、個人発明家にとって、この3年の間は(審査請求料を払わなくて済む)発明を売り込むためのチャンスの期間でもあるのです。出願と同時に売り込み活動を開始すれば、3年近くは売り込みができるというわけです。

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最初の数年間は、社会からあまり受けない発明であったとしても、その後社会のニーズが変化して、その発明の真価が見直されることだってあるのです(もちろん、逆のこともありますが)。

3年近くも売り込んでみたにもかかわらず、買ってくれる会社が全くもって見つからない場合は、それは社会そのものの評価だと思って、諦めたほうがよいかもしれません。

このような発明に、その後もお金を掛け続けることはないでしょう。「審査請求料」を払わなければ、出願した特許願は自動的に却下されるのです。それでも諦め切れない人は、自分で「審査請求料」を払うことになります。

その結果、「拒絶」となれば、そのときにはキッパリと諦められるでしょう。しかし万が一、「登録」の通知が来てしまったら、やっぱり登録料を払ってしまうことと思われます。

こういう事情で、登録料を納めたのであれば、もう一度企業に売り込んでもよさそうです。せっかく自分で高いお金を払って、登録にまでなったのですから。それに、登録されたことで、企業のほうも評価を見直す可能性があるからです。

ともかく、個人発明家は時間的・精神的余裕という観点からも、出願と同時に売り込み活動を開始するのがベストでしょう。

※1988年(昭和63年)1月1日から2004年(平成16年)3月31日までの出願についての特許の審査請求料は、「8万4300円+(請求項の数+2700円)」となっていました。

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